7月27日(土) |
三枚三様 前回の続きでドラマーhal blaineの3枚のソロ・アルバムについてです。 まず最初に1966年の作品「drums! drums! a go go」。 60年代初期から中期にかけてのヒット曲のカバーを中心にした擬似ライブ仕立ての作りで、ダンス・パーティー(死語)にうってつけの内容と言えるでしょう。 ドラムの音が右チャンネルに固定されているため、左右のバランスを調整すれば彼の演奏をより詳細に聞き分けることもできます。 続いて1967年の「PSYCHEDELIC PERCUSSION」。 サイケデリックとなっていますがテンポ感のある演奏で実験的な色彩が強いと言えましょうか。 楽曲によっては初期のウェザー・リポートを彷彿とさせたりもします。 すべての楽曲が2分数10秒という曲長ですしどちらかというと力強い演奏が多いので聴いていて深みにはまったりする危険性もないでしょう。 最後に1969年の「Have Fun!!! Play Drums!!!」。 この作品は前半(アナログ盤ではA面)がドラム奏法の基本を解説しながら実演するという教則仕様になっています。 そして後半(アナログ盤ではB面)にはバンド演奏が6曲収録されていて、ドラムの音は今度は何故か左側に、その他の音は右側に定位されています。 前半の基本練習である程度上達したら後半のバンドと共演もできるというわけです。 どのアルバムも録音時に使ったマイクの本数は現代のレコーディングと比べたらはるかに少ないはずです。 にもかかわらず、ドラムの音色はとても生き生きとしていて迫力があります。 楽曲名などを知りたい方はユニバーサルのホームページから「名盤の殿堂」をクリックし第七回発売に進んでください。 |
7月18日(木) |
知らず知らずのうちに 山下達郎氏が選曲とパーソナリティーを担当しているFM放送の番組「サタデー・ソング・ブック」をたまに聞きます。 この企画は放送局、番組名や放送曜日および時間などが変わりながらも長く続いていて、私は熱心な聴取者ではないもののNHKで放送されていた頃からの長い付き合いです。 いつだったかその番組で一世を風靡したスタジオ・ミュージシャンでドラマーのhal blaineの特集をしていたのを耳にしました。 それまで私は彼の名前すら知りませんでした。 その回にかけられた曲のなかに、かつて私がアナログのシングル盤をもっていたフィフス・ディメンションの「輝く星座(アクエリアス)」があり、彼がイントロからいきなりのせるリズム・セクションの一翼を担っていたことが分かりました。 この時から彼の名前は私のなかでは忘れえぬものとなってしまっていました。 先月このコーナーでユニバーサルの「名盤の殿堂」シリーズの作品を取り上げた縁でそのホームページを見ると、なんと彼の旧作3作品も同時に発売されていました。 さっそく行きつけのCD屋さんで探してみましたが残念ながら店頭にありませんでした。 試しにタワー・レコードで調べてみたら3枚ともありましたが、外資は生かさず殺さず主義の私は決してそこでは買いませんでした。 いつものお店に戻り注文する際に店員さんから聞いた話では初回入荷分は売れてしまったとのこと。 マニアなファンが地元資本のお店から買っていることが嬉しかった私でした。 その後入荷したという連絡をもらった私は、先日台風が接近するなか受け取りに行ってきました。 音を聴く前に3枚のライナーを読みました。 うぅ~む。経歴が凄過ぎる。 彼が参加したトップ10ヒットが350曲を超える!? どうやら私自身が知らなかっただけで、実は小学校低学年の頃から彼のドラム演奏を耳にしていたようです。 作品の内容に関しては次回以降で述べたいと思います。 |
7月9日(火) |
「回帰祝い」、か david bowieの最新作「 耳にした連れ合いが一言、「昔のやつかと思った」。 私がアルバムを買う以前のこと、地方FM放送で4曲目に収録されている「 そんな出来ばえです。 要するに彼のファンの多くが全盛期と思っている時期の音に近いのです。 もう少し曲調に変化が欲しいという気はするものの私も気に入りました。 解説によると全曲で彼自身がドラムを叩いているそうです。 ドラムなど楽器の練習をする彼の姿は想像し難いです。 それにしても宗教戦争がいつ勃発してもおかしくないご時世に意味深な題名をつけたものです。 |
7月4日(金) |
天賦の歌声 このところマイブーム(古い!)になっている「人に歴史あり(david bowie編)」の続きです。 今回は前回買いそびれた「STATION TO STATION」とその一つ前の作品「YOUNG AMERICANS」を買いました。 前者はアナログ盤で聴き込んでいたものの久しぶりに聴きなおしてみて各種使い分ける声質の魅力を再認識しました。 また大作であるタイトル曲には若干ツギハギっぽい構成になっているという不自然さが残っていますが、自作の全曲に彼の作曲能力の非凡さが表われています。 一方後者に収録されている楽曲のなかではタイトル曲や「Fame」はヒットしたのでよく耳にしていました。 が、アルバムを通してじっくり聴くのは初めてではないかと思います。 前者に比べると楽曲も演奏も録音も軽くポップな仕上がりになっていると感じました。 ヒット曲が入っているというだけでなくアルバムとして聴かせるものがあります。 当然のことながらアナログ盤で聴く時のような裏返すという節目はないので発売当時と同じ条件ではありませんが。 実はこの2枚と同時に、22年ぶりにtony viscontiと組んだことが話題になっている最新盤「HEATHEN」も手に入れました。 でもまだ聴いていません。(苦笑) |