2000年7月分

音楽雑記帳

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7月28日(金) 音の歪みを目で検査

録音方式がアナログからデジタルに変わってかえって「良い音」を作るのが難しくなったと思っています。

許容入力ぎりぎりの高いレベルで録音した場合に少々レベル・オーバーをしたとしても、アナログ方式では独特の圧縮効果で迫力が出ました。

聴感上はむしろ元の音より良くなったと感じることが多いのです。

それに対してデジタル方式では入力レベルが少しでも許容限度を越えるとノイズが発生してしまいます。

非常に「不寛容」な方式で、もちろん音が良くなることもありません。(-_-;)

各パートをマルチ・トラックで録音していきその後にミックス・ダウンする時にひときわこの両者の著しい違いを実感します。

デジタル方式ではそれぞれのトラックの音がなかなかうまく混ざりません。

デジタル方式にはそれ相応の解決方法があるのでしょうが、まだまだ未熟な私はアナログ方式を最後に使っています。

最終的な2トラックをいったんカセット・テープに録音してから再びデジタルで取り込むのです。

簡単な割には非常に良い効果が表れることもあります。

ただし、再度デジタルに変換する際に問題は発生します。(^^;)

音を聴いていても気が付かないのですが、パソコン上の波形編集ソフトの画面で垂直方向の解像度を最高にして見るとピークの部分の頭がつぶれているのです。(;_;)

入力レベルはアナログ的に調整するので、16ビットを完璧に有効に使おうとするのなら何度も再試行しなければなりません。

私は、ハードディスク・レコーディングではなくデジタル方式でテープに録音する方法をとっています。

ですからマルチで録音する時に各トラックでビット数を完全に有効活用しているかどうかは定かではない、ということになります。(T_T)

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7月5日(水) 私にとってのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)

通常MIDIファイルとしているものの正確な名称はスタンダードMIDIファイル(以下SMF)でMIDI規格の誕生時点ではまだ規定されていませんでした。

MIDIシークェンサー毎に異なっていたMIDIファイルの規格を標準化し、データのやり取りを可能にするためにSMFが生まれました。

SMFの普及によってさらに音源の互換性をも求められるようになり決められたのがGeneral Midi(以下GM)です。

その経緯からSMFがGM音源の使用を前提としているのではないことが分かります。

私がシークェンサーを使い始めた頃にはまだGM音源はありませんでした。
当時も今もシークェンサーは基本的に作編曲の便利な道具と考えています。

その後GM音源が登場しても特に必要性は感じませんでした。

インターネットを始めてネット上にGM音源使用を前提としたSMFが沢山あることを知り、それらを聴いてみたいという好奇心に負けGM音源を買ってしまいました。(^^;)

初めてその音を聴いた時には単体シンセサイザーに比べて極めてさびしい音色に愕然としました。

それがコストダウンのせいなのかアンサンブル時にバランスが良くなるようにしたためなのかは未だに不明です。(-_-)

それでもGM音源のおかげで「曲」そのものをSMFの小さなファイルで伝えることができるという魅力があるのも事実です。

さて、私はGM音源用SMFは「譜面」だと思っています。
しかも既存の五線譜と比較するとより詳細に「曲」を表わすことができるものであると。

しかし、優れた演奏家のように譜面情報以上のものを加味してくれることはけっしてありませんが。(T_T)

また色々なGM音源で同じSMFを再生する時は、擬人化して別な演奏家に弾いてもらっていると思って聴き比べると楽しめます。

ただ、音色そのものの変化を楽しむ、従来の「曲」という考え方ではとらえられないジャンルの音楽には不適当でしょう。

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