5月23日(火) |
安心できる緊張感!? いきなりのパラドックスで失礼いたします。 ポニーキャニオンから発売されましたキング・クリムゾンの最新アルバムの感想を一言で表わすと表題のようになります。 タイトルは「the construKtion of light」ですが大文字のKに意味はあるのでしょうか。 今回は前回のダブル・トリオ編成からトニー・レヴィンとビル・ブラッフォードが抜けています。要するに80年代ポリリズム・クリムゾンのベース&ドラムが交代したかたちです。 音楽的には「太陽と戦慄」の頃とポリリズム追求時期、つまり70年代と80年代の美味しいところが上手く溶け合っています。 ただそれ以上の斬新なスタイルは確立されていないと感じました。
ダブル・トリオの時の度を越したものではなく、今回は適度な混沌さ(?)が心地よいです。 ただアルバム「RED」の裏ジャケットにあったような針が振り切れるギリギリ感はありません。 音の歪みもアナログ時代の「機材いじめ」で作ったものではなくデジタル機材の動作範囲内で作られたという印象が強く残ります。 許容入力を越えると即ノイズ化するデジタル・レコーダーと少々過大に入れた方が迫力が増すアナログ・レコーダーとの相違点が音楽そのものにも反映しているのかもしれません。 そう考えてみるとアナログ方式は多少ミュージシャンが暴れても受け入れてくれる女性的包容力があったのですね。 それに対して不寛容な男的デジタル方式。(<強引か) 私にとっては久々に続けてもう1度聴きたくなる作品でした。 |
5月9日(火) |
ドッグ・イヤーは好きですか? 現代の技術革新の急速さを、人間の6~7倍の早さで歳をとる犬にたとえたドッグ・イヤーということばをよく聞きます。 昔々、同じような意図で使われた「秒進分歩」(笑)よりは市民権を得ているようです。 さて、宝の持ち腐れだと思っていた私の所有しているデジタル楽器類ですが、もうとっくに宝ではなくなっていることが分かってきました。 幸い腐ってはいないので、せいぜいこれから活用していこうと一念発起した今日この頃です。 そんな折にTMD WAVE BOARDという掲示板がアナログ及びデジタル・マルチトラックレコーダーやハードディスク・レコーディングの話題で盛り上がっていて色々と勉強になりました。(ほかにもTMD PRO-AUDIO FREE-TALKやTMD AUDIO TALKという掲示板もありますので興味のある方はどうぞ。) 新曲に着手といきたいところですが、最初は録音機材に習熟することが目的なので曲は大昔allan吉田氏とセッションしたときのモチーフに少々手を加えたものにしました。 また今回は使用する楽器もヤマハが「デジタルシンセ時代を開拓した名器」と自画自賛する化石シンセサイザーDX71台のみに理由もなく限定し、さらにシークェンサーはまったく使わず手弾きの多重録音という暴挙にうってでることにしました。 カウント・クロックは使わないで最初に録音するトラックのイントロに手弾きでカウントを入れてそのまま演奏を始めました。 そのトラックをモニターしながら次々に音を重ねていくのですが、、、 曲調と気分で勝手にテンポを変えてしまう習性のある私ですので、タイミングを合わせるのに超絶技巧が必要とされました。 どうやら私の演奏能力の衰退もドッグ・イヤーで進行しているようです。 現在レコーディングは完了しミキシングを始めている段階ですので近日中(本当か?)にアップする予定です。 |