トップページへ

新燃岳噴火 (7)

No.183(2011.05.05)


新燃岳が大噴火した翌日から、各テレビ局の取材陣は本格的に活動を開始した。

定点撮影の陣取り合戦も展開されたようだ。

当初から彼ら記者達が望んでいたのは、より大きな被害、できれば死傷者も、であったのではないか、と傍からは見えた。

1回の爆発的噴火の映像を何度も繰り返すという、視聴者に衝撃を与えようという意図見え見えの編集構成をニュース報道で採用していたのには呆れた。

もはやニュース番組なのにワイドショーとの報道姿勢の違いがなくなっている。

噴火に対する恐怖感を煽って連日報道されたお蔭で、当地の観光事業は大打撃を受けた。

地元の人達はテレビ報道による風評被害だと考えている。

因果関係を実証されない限り、実状を誇張して報道した結果生じた社会的影響に対する責任を負わずに済むのであるから、お気楽な報道稼業である。

もっとも当地で接触した報道陣は、下請け業者だったのかもしれないが、概ね常識人で礼儀正しかったことから、腐っているのは上層部だけなのかもしれないが。

報道番組を見ているだけで、その製作者の意図に基づき自己の潜在意識をいじられかねない、という恐ろしい時代である。

百聞は一見に如かず

この言葉は、情報洪水に流されないための救命具になるのではないか。

私は電子機器を介しての人と人とのつながりは、現実のつながりの補完的なものとしてしかそれを認めない考えの人間だ。

おっと、閑話休題。

観光地霧島は、新燃岳の火口に近づかない限り危険はありませんので、皆様ぜひ遊びにいらして下さい!

桜島同様、温泉につかりながら噴煙を眺めるもよし、であります。

ゴールデンウイーク中でもあり、観光地宣伝活動で終わってみる。(苦笑)


前に戻る 目次へ戻る 次を読む