本体内部の配線を変更して状態が改善されるか試してみたい、という予想もしていなかったN嬢の提案を聞き、思わず狼狽してしまった私は平静を装おうと努めました。
N嬢はケーブルに不具合がある可能性を想定したようで、その説明には説得力がありました。 起動不能になっている原因がマザーボードからハードディスクにつながっているケーブルの不具合にあると仮定した場合、マザーボードからCDドライブにつながっているケーブルと交換してみれば真偽が判明するという内容でした。 作業を何分で終えられますか、と聞いてきたN嬢は矢継ぎ早に10分程度ならこのまま待ちますと言いました。 対する私は本体の開け方すらすっかり忘れていますし、だいたい元々ケーブルの着脱などしたことがないという身上ですので益々重圧感が増したのでした。 よって迷うことなく短時間で終えるのは難しそうなので一度電話を切って作業後に電話をかけ直す方法をとりたいと応え、もしケーブルの不具合だったら代替ケーブルを送ってもらうことになることも確認しておきました。 一度電話を切ることを了承したN嬢は、それならということで作業工程をもう一つ付け加えました。 ケーブルの交換でも改善されない時に続けて行なうその作業とは、マザーボードの2つの接続コネクタを挿し代えるというもので、マザーボードのprimaryコネクタにハードディスク、secondaryコネクタにCDドライブが接続されているのを逆順に入れ替えるわけです。 そこまでの作業工程をメモした私は、今度電話した際に別の方が担当した場合はどう対処すればよいのか、という今考えればど素人丸出しの恥ずかしい質問をしてしまいました。 にもかかわらず、その時は新担当者に過去ログを読んでくださいと言ってください、と親切に対応してくれたN嬢。
本来当たり前のことではあるものの、DELL社では社員教育がしっかりと成されているなぁ、と感心した私でした。 |
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