今から10年前に私が始めて使ったパソコンはマッキントッシュのLCIIで、当時は英語版のOSしかありませんでした。
パソコン導入の主目的であった音楽用アプリケーションVisionも英語版しかないという時代だったのです。 初心者の私はアプリケーションをインストールするだけでも四苦八苦という状況でした。 まもなくマックの日本語版OS「漢字トーク7」が登場したものの、Visionの方は相変わらず英語版しかなかったので大きな進展とはなりませんでした。 なによりそれまで専用機であるミュージック・シークェンサーを使っていた私にとってパソコンの不安定な動作は予想外の結果であり愕然としました。 普通に使っているのに突然爆弾マークを表示してフリーズというのがしょっちゅうだったのですから。 もっともそのお陰で作業の途中で頻繁に保存するという良い癖はつきましたが。 私は、OSの日本語化を急いで見切り発車をしたのがそれからも不具合が長く続いた原因ではないかと推察しています。
当時のカスタマイズとは使い勝手を向上させるのではなくマシンの動作を安定させるのが目的だったのです。 私は不要なアプリケーションを極力インストールしない主義でしたのでほとんど専用機に近いパソコンでした。 それでも使い進むうちにある日突然外部機器を認識しなくなったりしてずいぶんと冷や汗をかかされたものです。 それこそ「だましだまし使う」という感覚でした。 何度も失敗を重ねたので、安定して動作するようになったらいっさい余計なことはしない、というパソコンを使う際の大原則もしっかりと身にしみつきました。 これら一連の体験のためか、いまだにフリーウェアやシェアウェアを試す際にも過度に慎重になってしまいます。 |
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