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番外編・輸入盤専門店

ディスク・ユニオンの会員証(jpg,33.6k)
No.53 : 1970年ごろ

今回は番外編でコンサートの話ではなく、1970年代に利用していた輸入アナログ盤専門店の思い出話です。

チケットの代わりに先日自室で発見した(笑)当時のお店の会員証を載せています。

今現在も営業継続中の老舗ディスク・ユニオンです。
不用になったアナログ盤、音楽CD、DVDの買い取りでお世話になっています。今も会員です。

この時代は会員といっても個人の本人確認は甘かったようで、会員番号なしでID機能はなかったようです。
ただ会員証の偽造を防ぐ目的でunionというエンボス加工、凹凸がつけてあります。画像を注意深く見れば分かると思います。

この会員証をいつもらったのかは当然ながら覚えていません。発行年月日は載っていないし有効期限もありませんね、治安がいい時代でした。

私が洋楽の輸入アナログ盤を買い始めたのは会員制度などなかったころで場所は神田ではなく新宿でした。

好きなアーティスト、というかほとんどはバンドでしたが、の新作が発売されるという情報を音楽雑誌などで知ると、時期を見計らってお店に行きました。

新宿三丁目近辺にディスク・ユニオンと記憶ではディスク・ガレージという店もあり、続けて訪れるのが常でした。特に片方で売り切れていた場合に、もう一店に在庫があることを期待しつつ。

他のファンより出遅れると「初回入荷分完売」と掲示されていて落ち込んだことも多々ありましたっけ。
そんな時は店員さんに次回の入荷予定を口頭で確かめました。当時の店員さんはたいていロック・ファンでした。(笑)

常連になって店員さんに顔を覚えられ、店に入るなり「ベックの新しいやつ出たよ」、などと声をかけられたこともありましたっけ。
音楽雑誌などより現場の方が情報が早く伝わっていた時期があったのかもしれません。

あるいは電撃発売とか。(笑)

現代の若い世代のなかには、なんで輸入盤なの、と思う人もいるかもしれませんね。ここで国内盤との違いをいくつかあげてみます。

まず前述のように早く聴けるからです。同じアルバムの国内盤が発売されるのはアメリカ盤、イギリス盤より遅いのが普通だった時代がありました。

音楽スタイルが出尽くした現代とは異なり、ロックやポップスが前進を続けていた時代だったので、聴いたことのない斬新な音に少しでも早く触れたい、という衝動が大きかったのです、特に若者には。

その後「全世界同時発売」という、買う側には何がメリットなのかよく分からない大見得を切られたりしましたが。今思うにビジネスとして「大人の事情」があったのでしょうね。(苦笑)

また知名度が低かったりファンが極めて少なかったりして国内盤の販売数が見込めない場合は、国内盤発売なし、ということもありました。
該当作を聴きたければ輸入盤を買うしかない、という状況もあったのです。

国内盤、アメリカ盤、イギリス盤で収録曲が異なったり、曲順が違うこともありました。主にコレクターが触発される部分でしょうか。

逆に輸入盤にはデメリットもありました。歌詞カードや日本語の解説がついてないこと。アメリカ盤に顕著だったジャケットの安っぽい作り。(笑)

値段価格は国内盤と比べて安かったり高かったりしました。為替などの時代背景やアーティストパワー(?)で決まっていたのではないかと思われます。

あと輸入盤専門店には普通のレコード屋さんでは販売できない海賊盤ブートレグを置いてました。

後に西新宿に海賊盤が得意のお店があることや渋谷に新しい輸入盤店があることを知り、私の行動範囲は広がっていったのでした。
(2023.01.07記)



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