今回は番外編でコンサートの話ではなく、1970年代に利用していた輸入アナログ盤専門店の思い出話です。 チケットの代わりに先日自室で発見した 今現在も営業継続中の老舗ディスク・ユニオンです。
この時代は会員といっても個人の本人確認は甘かったようで、会員番号なしでID機能はなかったようです。
この会員証をいつもらったのかは当然ながら覚えていません。発行年月日は載っていないし有効期限もありませんね、治安がいい時代でした。 私が洋楽の輸入アナログ盤を買い始めたのは会員制度などなかったころで場所は神田ではなく新宿でした。 好きなアーティスト、というかほとんどはバンドでしたが、の新作が発売されるという情報を音楽雑誌などで知ると、時期を見計らってお店に行きました。 新宿三丁目近辺にディスク・ユニオンと記憶ではディスク・ガレージという店もあり、続けて訪れるのが常でした。特に片方で売り切れていた場合に、もう一店に在庫があることを期待しつつ。 他のファンより出遅れると「初回入荷分完売」と掲示されていて落ち込んだことも多々ありましたっけ。
常連になって店員さんに顔を覚えられ、店に入るなり「ベックの新しいやつ出たよ」、などと声をかけられたこともありましたっけ。
あるいは電撃発売とか。 現代の若い世代のなかには、なんで輸入盤なの、と思う人もいるかもしれませんね。ここで国内盤との違いをいくつかあげてみます。 まず前述のように早く聴けるからです。同じアルバムの国内盤が発売されるのはアメリカ盤、イギリス盤より遅いのが普通だった時代がありました。 音楽スタイルが出尽くした現代とは異なり、ロックやポップスが前進を続けていた時代だったので、聴いたことのない斬新な音に少しでも早く触れたい、という衝動が大きかったのです、特に若者には。 その後「全世界同時発売」という、買う側には何がメリットなのかよく分からない大見得を切られたりしましたが。今思うにビジネスとして「大人の事情」があったのでしょうね。 また知名度が低かったりファンが極めて少なかったりして国内盤の販売数が見込めない場合は、国内盤発売なし、ということもありました。 国内盤、アメリカ盤、イギリス盤で収録曲が異なったり、曲順が違うこともありました。主にコレクターが触発される部分でしょうか。 逆に輸入盤にはデメリットもありました。歌詞カードや日本語の解説がついてないこと。アメリカ盤に顕著だったジャケットの安っぽい作り。 値段価格は国内盤と比べて安かったり高かったりしました。為替などの時代背景やアーティストパワー あと輸入盤専門店には普通のレコード屋さんでは販売できない海賊盤ブートレグを置いてました。 後に西新宿に海賊盤が得意のお店があることや渋谷に新しい輸入盤店があることを知り、私の行動範囲は広がっていったのでした。
|
前を読む | お懐古さんに戻る | 次を読む |