ラジオでヒット曲「CARS」を聴いてアルバム「THE PLEASURE PRINCIPLE」を買った。 私にとって彼の作り出す音の魅力は、シンセサイザーの無機的な使い方とディビッド・ボウイ&シルビアン系統の彼の歌い方とその声質だ。曲調に少しインド入ってるのも良い。 このコンサートには絶大な期待を寄せていたわけではなく一応押さえておこうという軽い気持ちで行ったのでB席だった。 ところが予想をはるかに越えた素晴らしいコンサートだった。 視覚的には白いネオン管(それとも蛍光灯?)をふんだんに使った真っ白けの光で彼の容姿の不気味さを際立たせていた。 演奏も良かったし、何と言っても彼のボーカルは生でも最高だった。 当時やはりこのコンサートを絶賛していたある友人が「CARS」の歌詞を引き合いにして、彼は人間的にはどうしようもない奴だ、と指摘してくれたがあまり深く考えずに聞き流していた。 93年に出た彼の2枚組ベストCDを買い、そのライナーを読んだら友人の言っていたことが今になって理解できた。 世代的には私と近いのだが、何だか情けない「新人類」ってな感じの頼りない奴だ。 しかし、それを再認識しても音が面白いことに変わりはないのだ。
チープっぽいテクノを演ってもどこか明るくなりきれないのが良い。イギリスものだからか。 |
前を読む | お懐古さんに戻る | 次を読む |