いわゆるプログレというジャンルの音楽は好きだったのだが、76年にバンド仲間の友人に聴かせてもらうまで何故かジェネシスを聴くきっかけがなかった。 キング・クリムゾンやイエスは大好きだったのでピーター・ガブリエル在籍時の彼らの音を聴いてすぐに好きになってしまった。
初来日公演だったこの時は残念ながらすでにスティーブ・ハケットも脱退したあとだった。 メンバー全員の演奏は安定しているし緻密なアレンジもよくできているのだが逆にはらはらするような緊迫感はやや欠けていた。しかしそこまで要求するのは酷かもしれない。 それでもチェスター・トンプソンとフィル・コリンズのツイン・ドラムなのであるから盛り上がらないわけはない。 彼らが開発した(今では珍しくもない)バリライトが生で見られるというのも話題になっていた。
強引とも思われるくらい 今ではよくある演出なのかもしれないがアンコールの曲の途中で客席が明るくなってお互いの顔が突然見えるようになったのが妙に気恥ずかしかった。
この後にスタイルが減算式展開をしていき、さらにサウンドが分かりやすくポップになっていった彼らの最後のプログレ的演奏が聴けたのは一緒に見に行った前述の友人のお陰だ。 |
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