1999年2月分

音楽雑記帳

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2月25日(木) やはりファンだけを対象にするしかないのか

アーティストが若くして亡くなってしまった場合、死後に「お蔵入り」していた作品が続々と発売されるケースが多い。

jimi hendrixもそのように玉石混交いろいろと発売されてきたが、一度ブートレッグ並の作品に当たった後はまったく興味を失った。

今回Band of Gypsys時代の「live at the fillmore east」が発売されさっそく聴いてみた。

音質は最新技術(この言葉が最新じゃない)のお陰で良好だし約2時間の収録時間のおよそ3分の2は素晴らしい演奏だと思う。なかには彼のファンでなくてもギターを弾く人なら絶対に聴いて欲しいトラックもある。しかし残りの3分の1はファン以外のリスナーにとってどのように聞こえるか不安になってしまう。

もしジミヘンの名前だけ知っている人が最初にこのアルバムを買ったら他の作品も聴きたくなるのだろうか。いや、そんなことは最初から眼中になくファン(お宅あるいは研究家含む)のためだけに発売されたのだろうか。

個人的にはもう少し絞り込んでCD1枚にし、思わず繰り返し聴いてしまうような濃い作りにして欲しかったと思う。

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2月22日(月) ショービジネス的雰囲気とは

おぉぉーーーっと!
先進7カ国蔵相中央銀行総裁会議にgeorge bensonが突如乱入!何故かニッコリ笑って、

"Give me G7!"(<懐かし過ぎ)

タイムリーな話題でスタートした今回ですが(どこが?)、当然そのgeorge bensonのお話しです。

他人の意見に左右されやすい私は、ギター系の某誌の某氏が彼のベスト・アルバムは「WEEKEND IN L.A.」なのは誰もが認めるところですが、と書いているのを読み、買っちゃいました。

確かに演奏は悪くないのですが聴衆を含めた全体の雰囲気がショー「ビジネス」してて何か今一つ入り込めない感じがしました。音だけ聴いてるせいかもしれませんけど。

彼のギター・プレイだったら売れた「BREEZIN'」や「GIVE ME THE NIGHT」のなかに凄いのがいっぱいありますけど、、、

彼のプレイに詳しい方がいたら「もろジャズ」じゃないスタイルの演奏で良いアルバムがあったら教えて欲しいです。

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2月20日(土) 三拍子そろえばやっぱし良い

良い曲を歌の上手い人が歌心のあるミュージシャンの伴奏で歌えば当然一番なわけですが、そういう作り方をしているものが少ないと感じているのは私だけでしょうか?

70年代にイギリスで活躍していたUKソウルの女性シンガーlinda lewisという人を私は全然知りませんでした。何故だか名前だけは聞いたことがある、とすぐに感じたので過去に活字で見たのかなぁ。

彼女が95年に復活して発表した「SECOND NATURE」はまさに三拍子そろってますです。まず年齢が40代なかばなのにその若々しい歌声に驚かされます。曲はエバーグリーン的な作りですし、まさに70年代スタイルのつぼをおさえたバックの演奏も今聴いても新鮮。(曲によっては第2期ジェフ・ベック・グループのマックス・ミドルトンとリチャード・ベイリーも参加。それにクマ原田も。)

このてのサウンドでもイギリスものはアメリカものに比べてショービジネス的雰囲気を感じさせないのも好感がもてます。

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2月17日(水) 確かに言われてみればピンク・フロイドっぽくもある

半年ほど前に某音楽誌でメンバーのインタビューを読んだ時はそれほど気にとまらなかったが、同誌の最近の号で読んだエンジニアの発言が気になりmassive attackの「MEZZANINE」を手に入れた。

ハード・ディスク・レコーディングがなければできなかった作品だとのこと。

買った帰りにカーステレオで聴いてみる。装置が車メーカー純正のたいした物ではないせいか良くない。彼らもエリック・クラプトン言うところのマスコミに踊らされた若い「裸の王様」か?

んがっ、しかし。家で聴き直してみると、まったく違う印象を受けた。音質に依存し、なおかつBGM的に何かをしながら聴くより集中して聴いた方がよさそうな作品である。

ユーミン(彼女のFM番組よく聞くもんで(^^;))が「彼らやブラーの音を聴いているとピンク・フロイドの影響力の大きさを感じる。」と言ってました。確かに音の質感を巧みに操って聴く者の心を引きずり込む(大袈裟か)点が似ていなくもない。

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2月7日(日) 誰が本当の作曲者なんだろう

先日CD屋さんのプログレ・コーナーでyesの面白そうな本をみつけて、つい買ってしまった。

「イエス・ストーリー 形而上学の物語(YES STORIES : YES IN THEIR OWN WORDS)」であります。発売は株式会社シンコー・ミュージック

歴代の12人のメンバーとエディ・オフォードの発言をまとめただけのものだが、ファンにとってはそれぞれの時期の舞台裏を知ることができるのが興味深い。

ある楽曲に対して数人のメンバーが「あれは私の作品だ!」と主張しているケースが多いのに驚かされる。(笑)
エゴの強い人達がぶつかり合ったから面白い作品も数多く生まれたのかもしれない。

また「危機」の録音方法が現在のハード・ディスク・レコーディングに酷似しているのも意外だった。それゆえトレヴァー・ラビンが「トーク」をHDRで仕上げたことにも納得してしまった。

yesが好きな人は是非御一読を。ただし一回読めば充分なので、図書館か立ち読みでいいんじゃないでしょうか。

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