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食いしばり歯痛

No.234(2020.09.29)


ある朝突然の出来事。

上下の歯が軽く当たるだけで右上一番奥の歯に激痛がするのです。

数年前から3ヶ月に一度歯科医院で定期検診と歯垢の除去をしていることから、虫歯ではないと思われました。

前回の検診で右奥歯に時々軽い痛みがあると話したところ、右上一番奥の歯を少々削られたことを思い出しました。

その際に私の歯のすり減り具合からみて、噛みしめが強すぎると指摘されました。

確かにかつて玄米食をしていた私は、強くかつ回数を多く噛む習慣がついていました。

これからは食事の際にあまり強く噛まないよう心がけます、と返答しました。

すると、あまり関係ないと言われました。

眠っている時に食いしばる力は食事の際の5から6倍だそうで、歯がすり減るのは主に睡眠中とのことでした。

今回の激痛の原因は、おそらく眠っている時の噛みしめ、食いしばりだろうと推察されます。

歯全体の中で右奥が相対的に高くなっているために噛んだ時に歯の根元に強い力が集中してかかっている、との説明でした。

歯のすり減りによって噛み合わせ具合が変わってきたのでしょう。

上の歯を削ったのは下の歯が過去の虫歯治療により金属製になっていたからです。

削った後は痛みがなくなり調子がよくなったので全快したものと思っていました。

ところが、今回再発した痛みは前回の比ではない激痛です。

痛い歯に舌を軽く当てただけでビリビリと痛むのですから、上下の歯が触れた時にはかなりの痛みがありました。

その状態で食事をするのは大変でした。

右側上下の奥歯が触れないように気をつけながら、左側だけでそっと噛むようにしなければならなかったので、食事にいつもより時間がかかりました。

痛みに用心しながら食べていたので味もそっけもない食事でした。

こんなひどい状態が自然治癒するのかどうか不安だったので歯科を受診しました。

治療は、痛い歯の根元を超音波洗浄して抗生物質を塗布するというものでした。

歯茎がやせてきているものの少し様子をみるので三日後に再診して欲しい、とのことでした。

そして抗生物質と痛み止めの飲み薬を処方されました。

抗生物質を飲むと腸内細菌のバランスが不可逆的といってもいいくらい崩れる、と健康関連本で目にしていた私は、抗生物質を飲みませんでした。

必ず飲むように言われていたにもかかわらず。

また、痛みがおさまらなかったら飲むよう言われた痛み止めも飲みませんでした。

痛みには強いほうなので、治療後に増した痛みは安静にすることで耐えました。

幸い夜眠れないほどの痛みではなかったのですが、入眠時にも痛みは感じたので、少しでも痛みが和らぐ眠り方をみつけようとしました。

痛い右側を上にして左向きに寝たほうが痛みが少ないことが分かりました。

また、上下の歯を離しているよりも、痛くない位置で軽く合わせたほうが安定していて楽な気がしました。

三日経っても普通に食事できる状態にはならないまま、再診を受けました。

治療は前回と同じでした。

これではいつ治るのか分からないと感じた私は、噛み合わせた際に右側がまだ高い気がすると告げました。。

削っても痛くない程度には回復していたので、右上一番奥の歯をさらに削ってもらいました。

今後激痛が再発しないようにと、これ以上は削れないであろうくらい低く調整してくれたようでした。

それでもなかなか痛みを気にせず普通に食事できるようにはなりませんでした。

少しでも早く治したかった私は、睡眠中の食いしばりを防止する方法はないのだろうか、とネットで検索してみました。

絶対的な効果は期待できないものの、いくらかでも改善できそうな方法がみつかりました。

人が口を閉じている時に、上下の歯が離れているのが正常な状態なのだと初めて知りました。

今まで、上下の唇がついているのだから上下の歯もついているのが普通だ、となんとなく考えていました。

それは間違いだったのです。

しかも、普段口を閉じている時に上下の歯がくっついている人は就寝時に食いしばる傾向が強い、という相関関係があるとのこと。

なので口を閉じたら意識的に上下の歯にすき間をつくるように努めていると睡眠中の食いしばりを防ぐことが期待できるとのことでした。

自己観察したところ、口を閉じた時に上下の歯がついていることが多いことが分かりました。

不必要に力が入っていたり、無駄な緊張感をもっているのでしょうか。

とにかく悪い癖がついてしまっていたことが分かったので、直すよう日々努力しました。

それでも今回の歯痛がおさまって右側で硬いものを噛むことができるまで、激痛発生から一ヶ月くらい要しました。

あらたな知識が今後の再発防止に役立ってくれることを期待しています。

先日定期検診の際に歯科医師に新知識の件を話したところ、当然のこととして効果を認めるような口ぶりでした。

知っていたのなら最初から教えて欲しかったですね。

医者はサービス業ではないので無理な要求でしょうか。

疲れが激しい翌日に歯に痛みや違和感のある方は、この方法をお試しあれ。

効き目に個人差はあるにしても必ず改善効果はあると思います。


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