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野草に親しむ (ヤマイモ)

No.26(2000.08.17)


田舎の山に入ればヤマイモは簡単にみつけられます。

八百屋さんで売っているのは畑で栽培したもので、天然ものは普通「自然薯」と呼ばれます。

元来怠け者の私は、田舎暮らしが10年以上になるのにいまだに自然薯を掘った経験がありません。

長いものは1メートル以上になるので慣れないと途中で折れてしまうそうです。

また傾斜地にあるものは比較的掘りやすいとも教えてもらいました。

自分では掘らなくても人からいただいた自然薯は何度も食べました。

そのねばりは栽培ものとは比べものになりません。

すり鉢ですっている最中にイモを持ち上げると、すれたイモが全部いっしょにくっ付いてくるほどです。

風味も格別ですし強い生命力を秘めていると感じます。

秋に葉の付け根から取れる「むかご」は田舎に移住するまで知りませんでした。

これは直径1~2センチくらいの玉状の実で食べられます。

炒って塩をふって食べたり炊き込み御飯にしたりします。

自然薯のような力強さはありませんがホクホクしてとても美味しいです。

しかもイモを掘るような手間がかからず、つるがからんだ木の枝を揺さ振ると落ちてきます。

それを雨傘を逆さにして受け止めて取ります。

ヤマイモを掘らない理由はむかごで満足してしまうからかもしれません。


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