初めて刺された虫 (4)

刺された後すぐに治ってしまうもの、痒みが長く続くもの、また必ず2ヵ所同時に刺されるものなど、虫が特定できないことも数多くありました。

また、刺されたのかどうかは定かではありませんが、蚤(ノミ)のジャンプを初めて見ました。
すごい跳躍力に驚くとともに何故か愉快な気分になりました。

さらに、今思い出しても恐ろしい真夏の深夜の出来事がありました。

何だか腕のあたりがくすぐったいのでウトウトしながら目をやると、なんと百足(ムカデ)が顔に向かって這い上がってきていたのです。

「火事場の馬鹿力」という言葉がありますが、この時は自分でも驚く速さ、まさに電光石火で百足を払いのけると同時に飛び起き、電灯を点けて戦闘開始!

百足は堅いのでハエ叩きの一撃くらいでは死にません。手強い奴でした。

風呂場でも何度か百足と接近遭遇しましたが、熱に弱いのでお湯をかければイチコロです。
思えば随分殺生してしまいました。

結局私は一度も百足に噛まれることはありませんでしたが、噛まれると相当痛いらしいです。

さて、人間の身体の各種機能は使わないと衰えてしまうそうです。

殺虫剤がなかった頃は生まれてからずっと多くの虫に刺され続けたことでしょう。

それによって免疫機構も刺激されたことは確かだと思います。

害虫は皆殺し、雑菌はすべて消毒という処置をしてきたことが、花粉症やアトピー性皮膚炎の多発と関連性があるように思えてなりません。