トップページへ

たくさん噛むのは難しい (3)

No.3(1999.07.11)


よく噛まないで食事をすると唾液の分泌が足りないので水分が欲しくなり、「水洗式食事法」になってしまいます。

小さい子供ならまだしも大人でこのような食べ方をしている人は要注意です。

噛むことの効用はたくさんあるのですが、主なものをいくつかあげると

  • 唾液の分泌が盛んになる
  • 消化、吸収がよくなる
  • 脳の血行がよくなる
  • 歯根膜を刺激し歯も丈夫になる
  • 食べ過ぎを防ぐ
  • 腸のぜん動を活発にする

などがあります。

唾液の解毒作用については前回述べましたが、さらに唾液は不老長寿の酵素と言われ生涯を通じてごく微量しか分泌されないパロチンも含んでいます。ですから若さを保つ働きも期待できます。

ただし、歯並びの良くない人は要注意です。

一概には言えませんが歯並びが悪い原因として、歯の方があごの大きさより大きいことが考えられます。

つまり、成長期によく噛まなかったためにあごが遺伝で受け継いだ本来の大きさに成長していないのです。

私の場合はまさにこのパターンでした。

よく噛むように変えたのが30歳を過ぎてからだったにもかかわらず、それから私のあごは成長を再開し、ずいぶんとエラがはって顔の輪郭が力強くなってしまったのでした。

良いか悪いかは別として、こういうこともある、ということをあらかじめお断わりしておきます。


前に戻る 目次へ戻る 次を読む