この時は彼らの3枚目のアルバムの題名を冠したコンサートでした。 ドラムの泉水氏が加入したこの時期のコンサートにはけっこう足しげく通ったと記憶しています。
実はこの日のことはほとんど思い出せません。
メンバー全員が舞台に登場し、巻上氏が開口一番に、 「今日は皆さん明るい雰囲気で、なにかフォークのコンサートのようですねぇ。」 と言うやいなや舞台は暗転し落語の怪談物のように巻上氏の顔面に下から照明があてられると、即座に氏がエレキベースでゆっくりと半音を上下しながらそれに合わせて硬直した身体を揺さぶり始めました。 さらにメンバーも即興で演奏に加わり、しばしおどろおどろしい空気を充満させていきました。 一しきり続いた後に会場が明るくなり巻上氏の一言。 「少しは暗くなりましたか?」 もちろん会場は大爆笑。 強烈で忘れられない「つかみ」でした。 先日、深夜枠のテレビ番組で彼らの最近の演奏を見ることができました。 私にとって馴染みのある初期の楽曲群も現役のレパートリーであることが嬉しかったですし、今聴いてもまったく遜色はなく、むしろそこには時代を超越した普遍性があると感じました。 彼らが初期にあてはめられていた「テクノ・ポップ」という範疇には収まりきれない独自な世界は健在です。
アナログ盤「うわさの人類」のジャケットの中にどうしたわけかチラシが2枚入っていました。興味のある方はご覧下さい。 |
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