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野草に親しむ (カヤ)

No.24(2000.06.15)


前回も登場した十五夜のススキで、屋根をふくのに使うものをマガヤと呼んでいました。

それとは別に草丈はもっと低く穂も綿状で、しかも大きな株にはならずに地下茎で横に広がっていくチガヤもあります。

どちらも見ているぶんにはきれいですが、いざ野菜や果樹を作る場合には邪魔物になってしまいます。

かなり深いところまで達するチガヤの地下茎は、その先端が鋭くとがっているので、それが野菜畑までのびてくると収穫物が地下になるイモ類やショウガ等に穴をあけてしまいます。

もっとも食べるのには何の差し支えもありませんが。

マガヤはその頑丈な株を丸ごと完全に取り除いてからでないと到底野菜は作れません。

チガヤの根には薬効があるらしいですが試したことはなく特に利用価値はありませんでした。

マガヤの方は屋根ふきに使うことからも分かるように刈ってもすぐには腐りません。

この性質が果樹や野菜の株もとの「敷き草(マルチング)」に最適なのです。

現在住んでいるところにはこのマガヤが少ないので、かつてあれほど苦労させられた草ですが敷き草用にもっと欲しいと思うこともあります。

無農薬無化学肥料で有機農業をする場合この敷き草はとても有効です。

その効用についてはいずれまた別の項で扱おうと思います。


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