情報化社会に革命を起こすキーワードのようにインタラクティブという言葉が使われていた時代があったように記憶している。 意味するところは、相互に作用する、双方向、ということらしい。 要するにマスコミ等からの一方通行的な情報だけではなく、自身が能動的に情報を得ることができるようになることを指すのか。 最早あまねく全世界に広がっているインターネットを賛美するために用意されていた言葉のようにも思える。 実際問題日常生活にインターネットが不可欠となっている人々にとって、情報取得の優位性は果たして確保されているのだろうか。 情報弱者と呼称される人達に比べれば複眼的思考をしていることは確かだとは考える。 自身がインターネットを利用していて感じるのは、主体的に情報を得ようと努めているのに、いつのまにか受動的状態になっていることが多いことだ。 インタラクティブなために、より入念に洗脳され、思考の袋小路に追い込まれてはいないか。 と危惧するのは単なる行き過ぎた被害妄想だと割り切れない気分である。 何せ黎明期には夜の新宿歌舞伎町に例えられたこともあるインターネット内の世界である。 ネットおのぼりさん(造語)を騙そうと掘られた落とし穴も数知れず、だろうし、潜在意識を操作して浪費を煽る仕組みも頭脳明晰でありながら倫理観が欠如した人達によって巧妙に組み込まれているはずだ。 インターネットを利用することで得られる利便性の程度、段階を自身で主体的に調整する意志の強さを備えていない人は、むしろインターネットから距離をおいた方が健全でいられるのではないだろうか。 |
前に戻る | 一覧へ戻る | 次を読む |