今になって思えばスティック状の鎮痛消炎剤の劇的な効き目が私の判断力を狂わせたのでしょう。 私の中で、もう一種類の粘着シート型の鎮痛消炎剤(以下シップ薬)はどのくらい効果があるのだろうか、という好奇心が芽生えてしまったのです。 それから程なくして、腰にごく軽い違和感がありました。 このままでは腰痛になるのではないか、という心配をするほどのものではまったくありませんでした。 なのに薬嫌いの私としたことが、興味本位でシップ薬をその日の夕方に腰の右側に1枚貼りました。 翌朝なんとなく違和感が薄らいだ気がしたので、前日貼った1枚をはがして新たに2枚貼りました。 その日の午後3時頃のこと、まず大腸が変な調子であることに気付きました。 位置としてはちょうどシップ薬を貼った辺りだったのですが、その時は関係あるとは思いませんでした。 数十分後、今度はお腹の表皮がムズムズしてきました。 おへその右側の部分にむず痒いような不快感があり、場所としてはシップ薬を貼った裏になることからその影響ではないかと考え、その場でシップ薬をはがしました。 直にどちらの症状も治まったものの、身体の反対側まで影響を及ぼす浸透力の強さには又しても驚かされました。 その晩に風呂に入った時にも別にどうということもなく、そのまま休みました。 その翌朝起きた時に右のわき腹に痛みがあったので鏡で見たところ、シップ薬を貼ったところから右のわき腹をまわりこんでムズムズした辺りまで表皮が赤くなっていました。 シップ薬でかぶれてしまったらしいことはすぐに分かったものの、我慢できないほどの痛みではなかったので普通に過ごしました。 次の朝目覚めた時の痛みが前日よりも増していたので、おかしいと思い見てみると、赤かった部分に水ぶくれがポツポツとできていました。 腫れている範囲も広がっているし、痛みは時間とともにどんどん激しくなっていきます。 何か身体に大変なことが起こってしまったことは確かでした。 |
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