年賀状をプリンターで印刷するようになって以降、手書きをしていた頃のような肉体的時間的負担がないこともあり、毎年元旦に相手方に届くとされている期日までに発送している。
昨年末のこと、まだ年が明けていないのに宛先が間違っているらしき賀状が1枚差し戻されてきた。 賀状のやり取り以外にまったく交流の機会はない、という方に宛てたものだった。 私の記憶によると、郵政民営化以前におけるこの種の返送は、確か年が明けてから行なわれていたように思う。 実際に配達できなかったことから差し戻し処理をしているのだと理解していた。 宛名間違い賀状の扱い方の変化は民営化によるサービス向上を目指したものなのだろうか。 宛先間違いを早期発見できれば修正してからの発送も迅速にできるので、より便利になったと言える。 さて、昨年は無事に届いていたはずだが、と確かめてみると、、、 昨年のその方からの賀状に記されている先方の住所をパソコン内のものと照合したところ、異なっていることが分かった。 一昨年に転居されたものと考えられる。 昨年受け取った賀状に一言、引っ越しました、と記されていれば私も気付いただろうに。 こういう場合は、当方の注意力不足になるのか、相手方の配慮不足になるのか、社交の専門家のご意見を伺いたいところだ。 ここ数年は受け取った賀状に届いた日付を記し、明らかに当方の賀状が届いた後に発送された方には、翌年度の賀状送付を控えるようにすることも多い。 虚礼廃止という美名に乗じて双方の負担を軽減するという、実利的な寂しい選択かもしれないが。 結局、今回は昨年のやり取りの経緯も踏まえ、返送されてきた賀状の宛先修正再送は見送った。 今日までのところ、その方からの賀状も届いていない。 こんな生き方を続ければ終着駅は孤独死か、などと年頭から暗く考えてしまった。 |
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