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シェーバーお前もか

No.57(2005.07.23)


私のヒゲはそれほど濃くない。

それでも他人と接することを考えると毎朝ヒゲを剃らなければいけない、という程度には伸びてくる。

ヒゲをカミソリで剃る、という手技が身についていない者として今までずっと電気仕掛けのシェーバーのお世話になってきた。

どんな品物でも超一流から粗悪品まで品揃えが豊富な我国において、シェーバーも例外ではない。

ピンとキリでは実売価格は二桁(あるいはもしかして三桁?)違うくらいである。

かつて私が買った安物シェーバーは、見るからに作りも安かっただけあって、替刃がまだ入手可能な時期に本体が壊れて修理不能になってしまった。

それに懲りた(本当か?)私は、次のシェーバーとしてブラウン製のそこそこの値段のシェーバーを使うことにした。

ドイツ人の国民性を勝手に過大評価していた私は、そのシェーバーを一生使い続けるぞ、と決意を固めていた。

ところがそれから十年も経たないうちに替刃の製造を終了されてしまったのだ。

本体のモーターはまだまだ元気一杯だし、付属してきた清掃用のブラシだって全然すりへってないってぇ~のにさ、、、

ドイツ過信の自業自得か。

振り子のように両極端を行き来する性分の私が後継機として選んだのは当然廉価なものとなった。

一応いわゆる日本のメーカー品ではあるが、充電式なこともあって堅牢とは言い難い外見である。

その製品の設計者がヒゲを剃るのに必要な力の最小値を見事に算出したためか、ヒゲを剃っている最中の音は力弱く響く。

ヒゲを剃っている私の近くに来る機会があるたびに、連れ合いはその音に対する不快感を隠そうとしない。

充電池が切れるのがいつも仕事のある日なのは偶然なのだろうか。

そんな時は捨てずにとっておいたブラウン製の出番となる。

交換できないために外刃の穴と穴がつながって線状に亀裂が入っているシェーバーでのヒゲ剃りとなるので、緊張を強いられるとともにある種のわびしさも感じる。

先日、現役機の方の外刃の交換時期が来たので、本体と一緒に買っておいたそれを付け替えた。

その後、某家電量販店で外刃の値段を見たら本体の価格と○百円しか違わない!?

最初に一緒に買った時には気が付かなかったが、、、

これってパソコン用プリンタと同じ手法かも。

本体ではなく消耗部品で利益を確保するという。

せめてこの製品の交換部品の内刃と外刃が末永く製造し続けられることを望むしか術のない私。


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