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もみ米に虫がわく

No.12(2002.08.04)+(2019.10.08)


今から10年くらい前でしょうか、国内産の米が不作だったために東南アジアから米を緊急輸入したことがありました。

これはいよいよ食糧危機到来か、と例によって早とちりした私は翌年にもみ米を180キロほど備蓄することにしました。

長期保存するからもみ米にしたのではなく、当時我家では米はもみ米で買うのが普通でした。

玄米菜食(マクロビオティック)に食事法をかえた当初の色々なこだわりが依然として続いていたからです。

無農薬有機栽培で作られたものを選ぶのは必須条件だと考えていました。

さらに炊く直前にもみすりした「今ずり米」の方が良いとされていることを知ってからは、もみすり機を買って実践していたのでした。

そのうえ機械乾燥だと玄米の発芽率が低くなる、つまり米が死んでしまうので、天日乾燥した米でなければ買いませんでした。

貯蔵法は、当時住んでいた家に大広間があったのでそこに一袋30キロ入りの米袋を六袋そのまんま置いておきました。

翌年の梅雨時のことです。この時備蓄に当てた米の乾燥が不十分だったためか、大量に蛾の幼虫がわいてしまったのです。

幼虫が食べた米はくず米になってしまうし、孵化した蛾は部屋の中を飛び回るしで散々な目にあいました。

虫がわいてからは、もみすりした後に米の選別をするという余計な仕事まで増えてしまいましたし、当然米の味が落ちてもいました。

あまり美味しくない米を食べる日々はその後かなり長い間続きました。

それなりの準備もせずに思いつきで始めたことは後に問題が生じることが多いようです。

この一件に懲りた私は農村を離れる際に知人にもみすり機を譲ってしまい、現在は米は玄米で買っています。

ただし今でも無農薬有機栽培の天日乾燥ものというこだわりは続いていますし、常に20キロ程度は家に置くように心がけています。

追記(2019.10.08)

農村を離れた後も数年間はマクロビオティックの食事法を実践していました。

ご飯は原則的に玄米を食べ、夏場は家庭用精米機で食べやすい分づき米にしていました。

その後マクロビオティック的食事法に疑念を抱くようになりました。

食べる食品を厳格に限定して実践している人たちから人間的な魅力を感じなかったことが発端となりました。

購入する玄米は、高価な地場産の無農薬有機栽培の天日乾燥ものから、地場産ではあるものの知人が作る安価な減農薬機械乾燥ものに切り替えました。

十分に美味しく、かつ健康上なんら支障はありませんでした。

やがて原則玄米から原則分づき米になっていきました。

朝食を食べないことが習慣化してからは、一日二食のうちお米を食べるのが一食だけになっていきました。

数年前には食べる米の量が激減したために、知人から買ってストックしていた玄米が傷んで風味が悪くなり、数十キロ処分する事態にまで及びました。

今現在はご飯は白米を食べています。

銘柄は北海道産の「ななつぼし」で、普通にスーパーなどで売っているアイリスオーヤマから販売されているものです。

美味しさと食感が好みにあっていることから選びました。

5キロパックのものを買っています。

開封したら、もう一袋購入する、という程度の量しかストックしていません。

二食のうちのもう一食は麺類を食べることが多いです。

そば、うどん、パスタ、そうめんの乾麺をそれぞれストックしています。

本当の食糧危機が起こったら個人的な備蓄で対処することは不可能だと考えます。

むしろ自然災害などに備えて、レトルト食品や缶詰などの非常用食料を備蓄する方が実効性は高く、個人で行なう意義もあると思います。


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